Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

春爛漫の河口湖で桜と富士山を堪能!

 桜の開花予想と週間天気予報を睨みながら今週か来週かと迷った結果、4月14日、河口湖へ出かけました。約一年ぶりの逃避行です(笑)。

 このたびは河口湖オンリー。勢いだけは「河口湖徹底攻略!」の湖畔撮影行です。
 新宿高速バスターミナル8時10分発のバスは自然渋滞に引っかかりながらも、ほぼ定時の10時に河口湖駅に到着しました(片道1700円、往復3400円)。
 駅から私的「定点観測所」である河口湖木ノ花美術館までは約4km(らしい)。現在、河口湖では湖際にウォーキングトレイル(遊歩道)を整備中で、七割がた完成しているとか。船津浜から木ノ花美術館まではトレイルが通っているので、基本的にそこを辿ることに。


 まずは「カチカチ山ロープウェイ」乗り場へ行き、そこから山上の「天上山公園」へ(往復700円、割引券使用で630円)。
 名のとおり、ここは昔話にある「カチカチ山」の舞台と言われています。ウサギが、おばあさんを殺したタヌキに復讐する話ですね。そのウサギを美少女に、タヌキを美少女への恋に目がくらみ、言いなりになってたいへんなメに遭う愚鈍な中年男に置き換えて書かれたのが、太宰治の『お伽草紙』にある「カチカチ山」です。
 「カチカチ山の物語に於ける兎は少女、そうしてあの惨めな敗北を喫する狸は、その兎の少女を恋している醜男。これはもう疑いを容れぬ儼然(げんぜん)たる事実のように私には思われる。これは甲州富士五湖の一つの河口湖畔、いまの船津の裏山あたりで行われた事件であるという。」(『お伽草紙』より「カチカチ山」)


dion_kachikachi.jpg
写真はすべて、画像クリックで大きくなります。


 さて、天上山公園に着けば、ロープウェイを降りるなり、富士山がどーんと控えています。海抜1,104mの高さからは青い水を満々とたたえた河口湖と、白い雪を残した南アルプスの山々も見晴らすことができます。桜はまだ三分から五分咲きというところ。今日明日、もし例年並みの暖かさが戻れば見頃になりそうですが、どうでしょう。
 せっかくなので、天上山山頂および小御嶽神社(小さな祠があるだけです)までさらに上がってみました。片道、徒歩15分。達成感はありますが、頂上は木々に囲まれているので眺望は望めません。


 ロープウェイで再び湖畔へ。ウォーキングトレイルを辿ります。小曲、浅川温泉街などポイントで写真を撮りつつ、河口湖の桜の名所として有名な「産屋ヶ崎(うぶやがさき)」に到着。河口湖大橋の北詰に位置し、木花咲耶姫コノハナサクヤヒメ)がここに産屋を設けたという伝説があります。
 天津神の御子・瓊々杵尊ニニギノミコト)に選ばれ、結婚した木花咲耶姫は一夜で身ごもり、瓊々杵から子どもは国津神の子ではないかと疑われます。姫は、瓊々杵の子どもなら無事に産まれる、瓊々杵の子どもでなければ無事には産まれないと誓約し、産屋に火を放ち、三柱の子どもを産みました。その一柱、ホオリの孫が神武天皇になります。
 岩の上に祠があるのですが、恐くて登らず(山の上、灯台やビルといった建物の上などは平気なのですが、巨岩の上に限って高所恐怖症なのです。このピンポイントっぷりはなんなのか、自分でもわかりません)。


dion_ubuyasaki.jpg

 桜の名所ということで、ウィークデイにも関わらずプロっぽい人からスーツ姿のビジネスマンっぽい人、ハイキングウェアの女性までカメラマンがわりといっぱい。あんまりいい構図の写真は撮れませんでした。でも、大丈夫。私には「定点観測所」という強い味方がいます(笑)。



 13時頃、「河口湖木ノ花美術館」に到着。空腹極まれりだったので、美術館内のカフェレストラン「オルソンさんのいちご」でラザニアとコーヒーをオーダー。こっそりラザニアマニアなので、メニューにあれば、一度は試してみます。
 お昼どきでもあり、オーダーしてから出てくるまで30分ほどかかりましたが、焼きたてぐつぐつで美味でしたv ちょっと甘さがかった濃い味わいのラザニアはサラダ付きで1,050円。コーヒーは450円。


dion_sakuradutsumi.jpg  dion_sakura2.jpg

 美術館裏のおなじみの「定点観測所」でバシバシ撮影した後は、ぐっと北上して、日帰り温泉野天風呂 天水」へ(入湯料1,000円、割引券使用で800円)。15時過ぎから17時過ぎまで、温泉を楽しみ、休憩所でビールを飲み、また温泉に入ってのんびり。


 そして、17時半頃、再び「定点観測所」へ。17時12分に「猿まわし劇場」を通過するレトロバスの最終便を見送ってのこのたびの狙いは、夕暮れの富士山と桜を撮る! 「広瀬・久保田一竹美術館」のバス停を18時25分に通る路線バス最終便に間に合うよう、うまく日が落ちてくれるか、ドキドキハラハラの戦い(?)の開始です。
 落日に薔薇色に染まる富士山は、ほどよく冠雪が残っていて、全体の色味が青っぽくないとダメなんですね。今が冠雪の面積の割合がベストなときなので、同じことを考えている、若手から年季の入った方までカメラマンの皆さんが三脚を立ててスタンバイ。私はベンチに腰掛けたまま、コンデジでたまに撮っては、ぼーっと富士山と湖面を眺めていました。
 風が強くて水面が波立っているうえに、雲の流れも速くて富士山にかかっては離れ、またかかっては離れ、というありさまで、「湖面に逆さ富士」の完璧な薔薇色の富士山は撮影できませんでしたが、成果はいかがなものでしょう。
 この風景のなかにいて、涙がじんわりにじんできたのはナイショです(笑)。世界は美しいよ、ほんと。


dion_yu_sakura.jpg


 日中はいい散策日和でしたが、日が暮れるとともに一気に気温が下降。たぶん予想されていた最低気温3度くらいにはなったか、と。
 そうでなくても夕暮れ待ちで冷えた身体を、路線バスが15分も遅れてくれたおかげで、よけいに冷やしてしまうことに……。身体の芯から冷えきりました。寒気が脊髄に巻き付いているみたい。これで風邪引かなかったら、どんだけ人間離れしてるねん、てことですよ。絶対に風邪引いたわ! このカシオミニを賭けてもいい!!(漆原教授『動物のお医者さん』)


 河口湖駅発19時10分の高速バスを予約していたので、路線バスの中で走ってしまいそうでしたが、18時55分に駅に到着(「広瀬」からの運賃350円)。
 本当は30分の待ち時間があったはずなんですよね。駅構内のカフェ「ゲートウェイ」で「かっぱめし」を食べようと思っていたのにっ! 思っていたのにーっ!! くそう。またお預けですよ。



 春の一日を桜を追って歩いて、温泉に入って、かなりリフレッシュしました。
 本日(4月17日)から「富士芝桜まつり」も始まります。花ざかりの河口湖周辺、近くの方はGWなどにお出かけになってはいかがでしょう。



「納屋猫の旅・たび・写真」にも写真をUPしました。
「富士山と桜」http://nayanekoph.exblog.jp/14183739/
「富士山三態」http://nayanekoph.exblog.jp/14184211/



富士河口湖総合観光情報サイト」
http://www.fujisan.ne.jp/

「カチカチ山ロープウェイ」サイト
http://www.h7.dion.ne.jp/~ropeway/

「河口湖木ノ花美術館」サイト
http://www.konohana-muse.com/

野天風呂 天水」サイト
http://tensui-kawaguchiko.com/

富士河口湖名物かっぱめし」サイト
http://kappameshi.net/