Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

旅の発端

 明日から旅行。行き先は奈良です。高校時代からの友人との二人旅です。
 ことの発端は、昨年10月。関西から富士河口湖まで長距離を来た挙げ句、旅の目的だった富士山が見られなかった相方に、「じゃあ、次は私が関西に行く」と宣言し、河口湖最後の夜には次の旅先が決まっていたのでした。


 まだ実家にいたころ、JR西日本の「奈良の旅キャンペーン」の仕事をしていた私は、何度か奈良へ足を運んでいました。
 あるとき、「ならまち散策」の企画で、女性の足でならまちを歩いた場合、どれくらいかかるのかを実測する必要ができました。しかし、私ひとりで回った場合、目的地から目的地までイノシシのように突進してしまうに違いない。女性の旅でそれはいかがなものか、ということで、友人を誘ったのです。女ふたりでおしゃべりしながら、見学したり、食事したり、ぶらぶら回ったらどれくらいかかるのか。おかげで、しっかり時間感覚を実感することができました(今西清兵衛商店での「春鹿酒蔵のきき酒」だけは、女性旅というより、酒好き同士ならではの立寄先でしたな)。


 そのおり、春日大社に寄り、奈良公園のまっただ中に小さな庵が点在しているのを見て、ふたりで「なんだろう」と言っていたのですね。観光客も鹿も普通に通るようなところに、まわりが垣で囲まれているような庵から、ぽつんと建つ二間ほどの庵まで。東屋や茶店というには、どれもきちんと玄関や門灯があって、気軽には入れない雰囲気……。
 帰宅してから調べたところ、「江戸三」という老舗の料理旅館だったのでした。

 「あんなところに泊まってみたいねえ」という思いつきは、かなえてこそナンボのもの。5月末に相方の有給休暇の予定が出たところで、「江戸三」に予約の電話を入れました。
 このたびの旅は、「江戸三」に泊まる、「奈良ホテル」で茶粥の昼食をいただく、あとは臨機応変(要は行き当たりばったり)といった案配。私は前日に実家へ帰り、当日の朝、明石駅から相方と一緒に奈良へ行くことになりました。


 前日は相変わらず徹夜で、仕事の資料をプリントアウト。amazonの80cmサイズの箱いっぱいになった資料を実家へ送るつもりが、午前中に集荷をお願いした宅配便が11:40になっても来ません。
 次の予定があるので、営業所へ電話。やっと11:50ごろに来てくれたはいいものの、時間のロスを避けようとネットからラベルをプリントアウトして用意しておいたら、「こんなの、見たことありません」と怪訝な顔。結局、複写式のものに書き直すはめに orz。貴社のサイトの「送り状発行システム」はなんのためにあるのかと小1時間……。
 ついでに、五千円札で払ったら、釣り札がないと言われました。だって、今まで取りに来てもらったら、1000円超えで4000円(パソコン関係)になることもあったからさ。3桁ですむと思わなかったんです orz。500円玉8枚でお釣りもらった。すまんかった。


 なぜそんなに焦っていたかというと、歯医者の予約をしていたから。自宅から新宿経由で方南町ダッシュ。直線距離では近いのに、電車乗り換え2回の、ヘタすると1時間かかる道のりです。
 5ヶ月前からの予約で1時間の歯垢除去と、この日は懸案事項を検討するため、診察の予約も取っていたので、ちょっとキャンセルできなかったんですね。
 結果、たぶんちょっと時間ができるであろう10月から治療開始。1ヶ月半で、20年モノのさし歯2本をやり直すことになりました。ああ、また時間とお金が……。なんでこう、歯って金食い虫なんですかね orz。


 歯医者に向かう前に新宿駅のコインロッカーに預けた荷物を取り出して、東京駅へ。
 新幹線に乗ったら、指定席に他のお客さんが座っていたり(乗る新幹線を間違えたかと、ホームまで表示板を見に戻りましたさ)。女性のふたり組で、事情を話すと「ちゃんとAとBやけど」「あ、13番違うわ。私ら、10番やわ。やあ、いややわあ」「どうも失礼はんどした」「すんまへんどしたなあ」と替わってくださいました。京ことば、ええどすなあ。
 新横浜から乗車し、隣りに座った2人のお客さんがアルコールが入っているうえに、声が大きい方で辟易したり。このふたり、愛知県の「蟹江」に行きたいらしく、検札に来た車掌さんに「この切符で蟹江まで行けるんか?」と聞いたはりました。そこで、私の脳内は一瞬にして蟹江敬三の顔でいっぱいに。ひそかに笑いをこらえるのに必死でした。
 いや、蟹江敬三、好きなんですよ。それに、英国にいたころ、蟹江氏に似た役者さんがいて、またその役者さんの役回りが蟹江氏がよくやる役回りと同じで、彼がドラマなどに出るたびに仲間うちで「出たーっ! インターナショナル蟹江ーっ!」と大ウケだったもので……。


まあ、困ったような、面白いようなエピソードを交えつつ、22:00ごろ、実家に着いたのでした。