Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

春の富士河口湖ひとり旅 2008年版

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 花盛りの風景を見たくなって、またまた河口湖へGO!です。

 いつもは8:10 新宿発のハイウェイバスを予約するのですが、毎度、7:45ごろに発生する中央自動車道の事故渋滞に遭遇するので、このたびは一本早い、7:40 新宿発のハイウェイバスを予約してみました。
 しかし考えるまでもなく、7:45以前に中央自動車道を通り抜けていないと、どこかで事故に当たることになるのですが……。人間、頭が働いていないときには、意味のない策略を巡らせてしまったりするんですね orz。
 そのうえ、朝の30分というのはけっこう貴重で、出発5分前に新宿高速バスターミナルに駆け込むハメになりました。窓口でネット予約していたチケットを受け取り、いつもならキャンディに吟味した清涼系の「ゆずれもん」とかのドリンクを用意するところ、とっさに自販機のC.C.レモン(炭酸飲料、苦手なのにさ)を買って乗車。「よし、発車時間オンタイーム!」と思いきや、発車しません。ターミナルから聞こえてくるアナウンスによれば、中央自動車道、事故渋滞中。なんと、先を越されましたか! みんな、運転には気をつけようよ……。
 それでも10分ほどの遅れで発車。バスは一路、河口湖駅へ。相模湖にさしかかるあたりから、常緑樹の濃いグリーンと若葉のパステルグリーン、桜や桃のピンクに彩られた山々が連なって現われます。その絶妙な色合いときたら! なにかに残しておきたいと思うのですが、写真でも絵でも再現は難しいと感じるので、ただ心のシャッターを切るばかりです。
 
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と、言いつつ撮ってみた、車窓からの春萌えの山。
写真はすべて、画像クリックでちょっぴり大きくなります。

 
 発車前の時間調整の賜物か、このたびは事故渋滞どころか自然渋滞にも遭うことなく、9:30ごろには河口湖駅に着いていました。
 朝のドタバタで所持金が心もとなかったので、駅を出て徒歩3分ほどのコンビニへ。すると、店内は30人ほどの外国人の少年少女でいっぱい。ATMにも列が……。東京でも、高校生くらいの外国人の団体を見ることは滅多にないのでちょっとびっくり。英語が飛び交っているところを見ると、アメリカ、オーストラリア、英国あたりからの旅行者か、インターナショナルスクールの生徒たちでしょうか。お菓子やサラダ、パスタ系弁当、たまごそうめんといった軽食を買って、河口湖畔へハイキングといったところ? ワイワイと楽しげで微笑ましかったです。
 
 今回の旅の目的は、河口湖畔の去年と同じ地点から桜と富士山を撮ること。さらに、お昼は「富士ビューホテル」でフランス料理のコース、時間があれば、立ち寄り温泉という予定でした。
 昼食には早いので、まず10:10発の西湖・青木ヶ原周遊レトロバスで「河口湖ミューズ館」へ。
 乗車するとき、いつものようにフリークーポン(2日間乗り放題クーポン)を買おうとしたら、システムが変わったそう。河口湖周遊コースと西湖・青木ヶ原周遊コース共通で1000円だったのが、河口湖周遊コースのみで1000円、河口湖周遊コースと西湖・青木ヶ原周遊コース共通では1300円になっていました。運転手さんが料金変更を説明してくださるのですが、「レトロバスにはコースが2つありまして……。お客さん、レトロバスのチラシ、持ってますか? それがあったら、わかりやすいけど」というところから始まるので、かえってわかりにくい。というか、路線図(チラシ)は車内に常備しておいたほうがいいと思うよ。持っている人ばかりとは限らないでしょう……。
 このたびは西湖や青木ヶ原まで行く予定はないけれど、いちいち料金表を確認したり、小銭を用意したりするのも手間なので、2コース共通フリークーポンを購入しました。
 
 「河口湖ミューズ館入口」で下車し、「河口湖ミューズ館」こと与勇輝館へ。3月29日〜10月1日の期間中、「一心に」というタイトルで、与勇輝の、特に昭和初期の面影濃い人形たちが展示されています。河童の宴や、昼下がりの電車の中といった大作に新作もあって、二度目の訪問でも見応え充分でした。ここは、入館チケットの半券があれば、再び入館できるので、ひととおり巡ったあと、再入館して作品紹介のビデオをのんびり視聴しました。
 
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河口湖ミューズ館の後方にそびえる富士山。
 
 時間は11:30。西湖・青木ヶ原周遊レトロバスは、4月〜11月の9時台〜16時台に1時間1本の運行です。そこで、散歩がてら徒歩で「富士ビューホテル」へ。途中、一度行ってみたいと思っていた、「勝山 冨士御室浅間神社」に立ち寄りました。

 もともと、699(文武3)年に藤原義忠により、富士山吉田口登山道二合目に勧請された冨士御室浅間神社(本宮)の「里宮」に当たります。「里宮」は、958(天徳2)年に建立されました。境内にある本殿は、1974(昭和49)年に本宮から移築されたもので、富士山最古の社として、また希少な桃山時代の特色がある建造物として国の重要文化財に指定されています。
 祭神は木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)。坂上田村麻呂坂上田村麿)が蝦夷征伐の御礼に参ったり、戦国時代には信虎・信玄・勝頼の武田三代の祈願所でもありました。
 940(天慶3)年、百足退治の俵藤太の名乗りで知られる藤原秀郷が、平将門の乱を鎮圧した戦勝祝いに流鏑馬(やぶさめ)を奉納したことから、現在も4月29日には武田流流鏑馬神事が行なわれています。
 4月25日からの「はな祭」の前でしたし、月曜日ということもあって、境内には地元の方らしき人が3、4人ほど。濃緑の松林に桜の儚げな薄桃色が映え、その向こうの中空には春霞をまとった青い富士山(木花開耶姫命)が。神域独特の静寂と清涼な空気のなか、ここならではの風景をしばし堪能。
 
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冨士御室浅間神社の境内の桜。コノハナサクヤヒメ
に似合いの、清楚なあでやかさ。

 
 そんなふうにゆったりまったりしながら到着してみれば、「富士ビューホテル」のレストランもラウンジもお花見客で満員御礼。ランチは1時間以上待ちのありさま。そういえば、このホテルの庭は桜の名所でもあったのでした。
 早々に退散し、そのまま「道の駅かつやま」まで歩くことに。西湖・青木ヶ原周遊レトロバスの停留所があるここは、特産品販売所や食堂を備えた「道の駅」のほか、高木栄子の和紙人形を展示した「紙わらべの蔵」があります。
 いいかげんお腹が空いていた私の前に現われたのは、「道の駅」と「紙わらべの蔵」の間にある一軒のレストラン。やたら目につく「自家製パンとおいしいランチ」という看板に引き寄せられるように入ったのですが、ここが「大当たり!」。
 オーダーしたのは「若鶏の香草焼きランチ」。サラダ、自家製パンorライス、コーヒーor紅茶付で840円が、驚くほどリーズナブルに感じました。だって「この値段で、このお料理!?」と思うほど、本格的なんだもん。まず、注文が入ってから、きっちり調理をしてるんだろうなあと納得できる時間のかかりっぷり。そして、運ばれてきた料理のできたての芳醇な香りと、素材自体のもつ旨味を存分に活かした滋味! ほどよいやわらかさと、ソースと絡んでじわりとくる鶏肉独特の甘み!! 1時間1本のレトロバスは逃しましたが、「この味に出合えたなら、多少の計画の狂いくらいどうってこたあない」と思えるくらいのおいしさでした。パンも、屋外に手製らしき石窯が設置されていたのでこだわりの逸品を予想しましたが、そのとおり、パリパリで香ばしい! ハウスワインの赤をグラスでお願いしたのですが、こちらも「So Good!」でした。
 ホテルのレストランなので、食事のみの利用はランチタイム(11:00〜14:00)だけですが、オススメです!
 
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ホテル&レストラン「イエスタディ」。
すぐ奥が「紙わらべの蔵」。

 
 しばらく食欲不振の日々を送っていたので、久しぶりにおいしくいただいた食事に「食べることで癒されるってあるんだなあ」と、なんだか新鮮に感動しました。

 ところで、河口湖駅方面行きは、13:27のレトロバスを逃すと、次は14:52までありません。西湖・青木ヶ原方面行きは、13:54に「道の駅かつやま」を通り、西湖を一周し、河口湖方面行きとして14:52に再び「道の駅かつやま」を通過します。つまり乗っても、待っても、同じレトロバスというわけです。
 1時間近くも道の駅で時間をつぶすより、西湖を一周してみるかと、西湖・青木ヶ原方面行きに乗車しました。ほんと、2コース共通フリークーポンにしておいてよかった。西湖まで片道680円ですから、往復なら1360円。1300円の元は充分取れてしまいます。
 乗りっぱなしの乗客を気にしてか、運転手さんが「根場民宿」の停留所で「20分後にはまた通りますから、一度降車されても、このバスに乗れますよ」と案内してくださったのですが、今回ばかりは……。静かな西湖の湖面と青木ヶ原樹海の深い緑を見ていると、ワインの酔いにまかせて、ほどよいところで安らかに眠ってしまいそうなんだもん。……実際、バスの中でうとうとしてたし orz。申しわけないと思いつつ、車窓から西湖と樹海の景色を楽しみました。
 
 西湖を一周し、再び「道の駅かつやま」「敷島の松(富士ビューホテル)」「冨士御室浅間神社」「若草の宿丸栄」「河口湖ミューズ館入口」と、午前中歩いてきた道をバスで戻り、「河口湖ハーブ館」で下車。ここで河口湖周遊のレトロバスに乗り換えます。時間があったので、ハーブ館名物のラベンダー・ソフトクリームをバニラとのハーフ&ハーフで食べてみました。紫色がきれいで、思ったよりクセがなくて、なかなかイケますv
 
 河口湖周遊レトロバスに乗って河口湖の北側へ回り、「猿まわし劇場 木の花美術館」で下車。猫のダヤンやジタンに会いに、「河口湖木ノ花美術館」へ。以前来たときとは若干展示が替わっていて、『ダヤンのタロットカード』の原画が中心になっていました。ときどき展示替えが行なわれるので、新しい絵が見られるのがうれしいです。
 私の河口湖畔における富士山ベストショットポイントが、この「河口湖木ノ花美術館」の裏手。去年も撮影した、そのポイントから今年も撮ってみましたが、結果は山頂に雲がかかっているうえに春霞増量……。まあ、春のうららかな午後の風景を満喫できたことを最良とします。
 
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 「猿まわし劇場 木の花美術館」を17:12に通過する最終のレトロバスに乗って河口湖駅へ。18:40の新宿行きハイウェイバスが来るまで、駅内のカフェでさくら(馬肉)乗せ吉田うどんとコーヒーで一服。窓から夕日に染まる富士山を眺めて過ごしました。
 たまには都会の喧噪を離れて、ひとりでのんびりするのも幸せなものです。思わぬ発見をしたり、美味しいものに出合えるのもうれしいですね。



「河口湖ミューズ館 −与勇輝館−」サイト↓
http://www.musekan.net/

勝山観光案内「冨士御室浅間神社」↓
http://www.katuyama.info/kanko/sengen.html

「富士ビューホテル」サイト↓
http://www.fujiview.jp/

勝山観光案内「道の駅かつやま」↓
http://www.katuyama.info/kanko/eki.html

「レストラン&ホテル イエスタディ」↓
http://www.kawaguchiko-yesterday.com/

じゃらん「レストラン&ホテル イエスタディ」↓
http://www.jalan.net/jalan/jweb/yado/YADL_341585.HTML

「高木栄子 紙わらべの蔵」サイト↓
http://www.kamiwarabe.jp/

「河口湖木ノ花美術館」サイト↓
http://www.konohana-muse.com/

富士河口湖 総合観光情報サイト」↓
http://www.fujisan.ne.jp/

レトロバス<河口湖周遊>↓
http://www.fujisan.ne.jp/access/retrobus_K.php

レトロバス<西湖・青木ヶ原周遊>↓
http://www.fujisan.ne.jp/access/retrobus_S.php