Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

ある日、突然、陸の孤島

 「ねえ、私の忍耐力を試してるの? そうなの!?」と何者かの肩をつかんで揺すぶりたくなるようなことが起こるのは、もはや日常茶飯事です。しかし、今回のはイタかった。


 それは14日未明のこと。16日に原稿の締め切りを抱えていた私は、情報の確認のためにネットサーフしていました。午前5時ごろ、インターネットは問題なくつながっていました。午前6時ごろ、ほかのサイトに飛ぼうとしたら、いつまで経っても表示されません。「おかしいな」と思ってルーターを見たら、インターネットの接続状態を示すランプが赤になっています(通常は黄色)。
 そのときは「ああ、またか」と思いました。これまでも、週に1回くらい、ネットの接続がおかしくなることはあったからです。徹夜していたので、「これは神さまの『寝ろ』というお告げ」と考え、そのままPCを切って眠ったのでした。


 起きだしたのは昼ごろ。期待をこめてルーターを見ると、まだランプは赤のまま。イヤな予感がしてPCを起動し、メールやブラウザを立ち上げますが、まったくつながりません。
 いつもなら「まあ、時間が経てば直るだろう」と思い、そのとおり、なんとかなってきたのですが、今回ばかりは放置していては直らないような気がしたんですね。虫の知らせと申しましょうか。
 昼ご飯を食べて、頭をクリアにしてから、KDDIのサポートセンターに電話。ところが、契約番号の照会をしている途中、電話がブツリと切れてしまいました。しばらく待ちましたが、折り返しの電話がかかってきません。と思いきや、携帯電話から着信音が。固定電話にかかった電話は、相手方電話番号を携帯電話に転送するようにしているのですが、その独特の着信音が鳴っています。表示された電話番号はKDDIのサポートセンターのもの。携帯電話から電話をかけ、ネット、メールに加え、固定電話も使えなくなった旨を伝えました。
 結局、その日は「明日12時に、テクニカルサービスの者を派遣します」で終了。このときから、我が家は携帯電話ひとつで外界とつながった「陸の孤島」と化したのでした。


 翌15日、修羅場続きで腐海と化した部屋では、本格的な工事が必要になった際に作業ができないだろうと、大掃除を断行。電話線のモジュラージャックのある付近は物置になっているので、まずはそこからダンボール箱を動かすと、出るわ、出るわ、綿ボコリが! ダンボール箱の中身を整理して箱の数を減らしながら、綿ボコリの舞うフローリングを拭き掃除し、さらにカーペットにコロコロを走らせます。
 テーブルやクッション、ダンボール箱が混在し、整理以前にカオス化してきた最中に、携帯電話の呼び出し音。出てみれば、テクニカルサービスの担当者さんです。「今、近くにいるんですが、これから伺ってもいいですか?」って、まだ11時過ぎですよ!? でも昨日、「できるだけ早く」とお願いしたのは私ですから、「掃除中で部屋の中が汚いのですが、それでもよろしければ、こちらは構いません」と返事しました。


 11時30分ごろにいらした担当者さん、モジュラージャックをチェックしてひと言。「これは電話線の問題ですね。NTTさんの管轄です」。
 我が家は電話・ネット・メールを「KDDIメタルプラス」でまとめています。この場合、モジュラージャックから室内配線部分はKDDI、保安器から外の部分はNTTの管轄になるのだそう。担当者さんからNTTの保守点検担当者に連絡してもらうと、「月曜日の午前中になる」とのこと。「うわあ、原稿の締め切り、月曜日だよ!」と内心パニックになりながらも、日曜日は休業日と言われれば仕方がありません。「月曜日の朝一で」とお願いしました。


 このご時世、固定電話が使えなくても、あんまり不自由しないんですね。むしろ困ったのは、メールとなによりネットが使えないこと。ちょっとした調べものや、ネタを考えるのに、ネットは欠かせないんですよ。原稿を進めることができず、イライラ最高潮! 掃除で気を紛らわせたあとは、不貞寝しました……。
 ちなみに、事務所の私のPCは2月に故障したっきり、直るメドが立っていません。以降は家のPCで仕事してたんですよね。


 待ちかねた16日、月曜日。午前10時にやってきたNTTの保守点検担当者さんは、モジュラージャックとマンションの保安器を調べたあと、電柱へ上がっていきました。いつも見ている電柱の、こんなところに電話線の配線器あるんだと、初めて知りました。
 電柱の上で黒いボックスをしばらくいじってから、保安器を確認し、部屋に戻ってきたNTTのおじさんは、電話をかけてみろと言います。自宅の固定電話の受話器を上げ、かけてみると、かかりません。携帯電話から固定電話にかけても反応しません。ところが、私の固定電話の代わりにモジュラージャックに接続したNTTの電話ではかかるし、かかってくるしの摩訶不思議。「ほら、この電話はかかるし、かかってきてるでしょ。お客さんも確認したでしょ。これでお宅の電話が使えないとなると、あとはKDDIさんの問題。ほんとはこっちがこんなことする必要ないけど、KDDIのサポートセンターに電話かけて、お客さんの家に来るよう言ったげるわ」と、なにやら恩着せがましくKDDIのサポートセンターに電話してくださるおじさん。


 もう、そのあとのことは思い出したくもないのですが……。


 KDDIのテクニカルサービス、来る。「室内は問題ないですね。これは電話線の問題です。NTTさんのほうですね」「でも、一度はつながって、私も確認したんですけど」「一時的につながっただけでしょう。そういうこと、あるんですよ。もう一度、NTTさん、呼びますから」「呼んでいただくのはありがたいですが、本当に室内のほうは大丈夫ですか? NTTが来て、またKDDIに問題があると言われても、私、困るんですけど」「絶対大丈夫と言いきるのは無理ですよ。でも室内は問題ないと思いますから」。


 もうなにがどうなってるんだかわかりません!


 このときは「お客さん、このスプリッターの付け方、おかしいですよ」「……と言われても、KDDIから送られてきた説明書どおりにしてますよ。私が勝手にこういう配線、できるわけないでしょう」という会話もあった。イライラムカムカしているときだったので、「このタイミングで、それを言うか!」とさらにムカつきましたが、おかげでスプリッターを外して、シンプルな配線に変えることができました。結果から言うと、室内はお言葉どおり「大丈夫」だったわけですしね。ありがとうございました。


 で、結局、NTTの保守点検のおじさんが再びやって来て、電柱の電話線を張り替えたみたいです。電話線が腐ってたんですってさ。どおりで、2年前くらいから電話の混線がひどかったわけだ。「メタルプラス」に変えたからだと思っていたよ。


 バタバタ期間中には回線が、たまにつながったり、また切れたりしていましたが、今は固定電話の雑音もなくなり、メールもネットも快適です。……結局、原稿の締め切りには間に合わず、クライアントにたいへんご迷惑をかけてしまいましたが orz。
 最初に点検に来たKDDIのテクニカルサービスのお兄さんに「急いでほしいのは、仕事の締め切りが月曜日だからなんですよ」と言ったら、「ああ、そういうときに限って、こういうことって起こるんですよね」と同情いただきました。「修羅場中には珍事が起こるが、惨事も潜む」。我が格言。
 KDDIから最終的に「使えるようになりましたか?」の確認電話が入ったのが本日。はい、使えるようになりました。


 うん、なんか一気にエナジードレインした出来事だったよ。思いがけず、部屋の掃除ができたのはよかったです。