煌々たる月、愛でる今宵は「十三夜」
東京都世田谷区、ただ今、美しい「十三夜」の月を天空に見ることができます。
9月14日の「十五夜」が里芋などを神棚に供えることから「芋名月」と呼ばれるのに対して、「十三夜」は「栗名月」あるいは「豆名月」と呼ばれます。
そういえば、「十五夜」には里芋の形をした月見団子をいただいたなあ、と思い出します。里芋を模した白餅にこしあんを上から被せたもの(ちょっと伊勢の赤福餅に似てるかも。でも被せた餡の端から白い餅を見せるのがポイント。「衣被ぎ(きぬかつぎ)」の代わりなので)や、餡を包んだ里芋様の餅に肉桂(ニッキ)で三本ほど筋を掃いたものなどありました。「栗名月」には栗まんじゅうとか、岐阜・中津川の栗きんとんとか。私が羊羹苦手でなかったら、栗ようかんもあったかもしれません。
「十五夜」に比べて「十三夜」は晴れることが多いので「十三夜に曇り無し」と言われるそうですが、そのとおり、今年も「十五夜」の月は見られませんでしたが、「十三夜」の月は煌々と輝いています。
少し肌寒いですが、窓を開けてご覧になってはいかがでしょう。鈴をころがすような虫の音もほのかに聞こえくる、深まる秋の風景です。