With Deepest Sympathy….
もう昨日のことになりますが、マイケル・ジャクソンの急逝を知って驚きました。
音楽を聴くのは好きですが、コンサートやライブにはあまり行ったことがありません。クラシックやオペラ、ミュージカルはナマで視聴しなくちゃ価値がないとさえ思えるのですが、ロックやポップスはわざわざナマで聞かなくてもCDでいいやと思っちゃうんですよね。
それは、特にロックコンサートで、ライブハウスやコンサートホールの音響がいいと思えた試しがないから。最近も取材でとある邦楽ロックのコンサートに行ったのですが、ミキシングが悪くて、歌聞こえない、音割れひどい、ドラムの音が轟き過ぎて体感刺激が強すぎの三重苦で、二、三日、気分も体調も悪かったりしたのです(三半規管が狂ったような感じ)。
だから、洋楽ロックコンサートなど、数えるほどどころか3回しか行ったことがありません。ひとつは英国にいた1995年ごろ、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催されたシンディ・ローパーのコンサート。目的はただひとつ、「Time after Time」が聴きたかった! もうひとつは昨年2月に東京ドームで行なわれた、再結成ポリスの「Live In Concert」。知り合いがチケットを取ってくれたのでv 映画『デューン/砂の惑星』からわりとスティングファンだったり……(てへっ)。
そして、記念すべき初体験のコンサートが、1987年9月に阪急西宮球場で開催されたマイケル・ジャクソンの「Bad Tour 1987」。たまたま父の職場がコンサートの協賛だったかなんだったかでチケットが回ってきたのを、「興味があったら、行くか?」とくれたのでした。
行ったのはいいんだけど、ステージからえらく離れた席で、豆粒のようなマイケルが蠢いているのを観たという感じでした。でも、美しい響きをもちながら、パワフルでキレのある歌声に「かっこいいなあ」と思ったことは覚えています。
その後、東京ディズニーランドの「キャプテンEO」を観に行ったりしました。
マイケルの曲でいちばん感動したのは、「We are the world」。彼が1985年にアフリカの飢餓救済のための「USA for AFRICA」に参加したとき、ライオネル・リッチーと共作したチャリティソングです。
ちょうど『MTV』にどっぷりハマッていたころだったので、クインシー・ジョーンズはじめシンディ・ローパー、ビリー・ジョエル、ケニー・ロジャース、ボブ・ディラン、ダリル・ホール&ジョン・オーツ、ダイアナ・ロス、ティナ・ターナー、ディオンヌ・ワーウィック、スティーヴィー・ワンダー、レイ・チャールズ、ブルース・スプリングスティーンら、アメリカのポピュラー音楽界を代表する錚々たるメンバーが歌詞を受け継ぐように歌うようすを映していくミュージックビデオに、泣きたいような気持ちになりました。
なんだか「歳をとらない人」というイメージがありました。それこそネバーランドに住むピーターパンみたいに。50歳だったと聞いて、なによりその事実にびっくり。
ゴシップ報道のおかげでテレビに映る姿をよく見ていたはずなのに、「歳をとる」というイメージがなかったということは、それだけ私のなかで彼はスーパースターだったのだと思います。
あの突き抜けるような歌声がもはや聴けなくなったことに、寂しさを感じつつ。
With deepest sympathy for your loss, and wishing you comfort from our Lord with Faith in that bright morning to come.
「Michael Jackson JAPAN TOUR '87」
パンフレット表紙