Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

お彼岸の墓参り渋滞(笑)

 実家に帰り着いたのは午前9時過ぎ。ちょうど父が墓参りに出かけようとするところ。「あれ? 墓参りは19日に済ますって言ってなかったっけ?」と聞けば、「うん、いや、今からやねん。井出赤羽と人丸さん、両方な」と言いながら、しんどそうに溜息。もそもそと自転車に墓花やバケツ、柄杓(ひしゃく)などをくくりつけています。
 我が家は、先祖代々の墓が井出赤羽、遠縁と祖母の実家の先祖代々の墓が月照寺(人丸さん)にあります。お盆に年末、春・秋の彼岸の年4回の墓参りはこの2カ所に行かなければならないので、まあ、ひと仕事と言えば、そのとおりなんですね。
 「あ〜〜〜、わかったわ。あとで私が人丸さんへ参っとくわ」と言えば、「ほんまか。そら助かるわ」とにんまり。すっかり爺さん爺さんした歩き方見ていたら、つい……。作戦? 作戦でしたか!?


 そんなわけで、母が用意してくれていた朝食を食べたあと、「人丸さん」へ墓参り。彼岸で天気も秋晴れとあって、墓地は水汲み渋滞ができていました。
 墓と墓の間の狭い道は、二家族が出会ってしゃべりだそうものなら、誰も通れません。ちょうどそんなシーンに出くわしてしまいました。
 火のついた線香を持っていますから、こちらの存在に気づいていない大人5人の間を強引に抜けることもできず、よその家の「あら、姉さん」「あらまあ、あんた、来てたんかいね。○○さんもご無沙汰してます。まあ、××ちゃん!? すっかり娘さんになって、見違えたわ」「いや、どうも」「お久しぶりです」「伯母さん、ご無沙汰してます」「いやあ、花がないから、姉さん、まだやろかって話してたとこやってん」「今、着いたとこ。ちょっと出るの遅うなって」「そうそう、姉さんに言わんならんことがあってん。うち、引っ越したんよ」「えっ、そうなん? 知らんかったわ。家、どないしたん?」「ほら、あの家、地震のときに雨漏りしだしたやろ。何回修理してもあかんよって、もうな、つぶすことにしたん」「ああ。ほなら、もう売ってもうたん?」「いや、そういう会社に任せてん」「ああ、それがええわ。売り買いするのも、自分ら関わるとしんどいしな」という事情を延々聞かされる羽目になりました(阪神・淡路大震災で雨漏りしだして何度修繕しても直らなかったのは、実家の前の家といっしょなので、多少同情しつつ)。
 困り顔の私を見た旦那さんが奥さんの肩を突いて合図してくださいましたが、おしゃべりに夢中の奥さんふたりは気づいてくれません。いやはや。


 そのあと、月照寺に隣接する柿本(人麻呂)神社に参ろうと墓地から本堂へ抜けたところで、新しく立った木造の碑に突き当たり、月照寺山号が「人丸山」ではなく「人麿山」であることを初めて知りました。
 この寺の墓地に参りだして40年余、ずっと「人丸山」だと思っていたよ。ええと、祖母も父母も「ひとまるさん」って発音してたような……。「ひとまろさん」か。言いにくいな。
 柿本神社のことを、地元では「人丸さん」「人丸神社」と呼ぶので、同じ敷地内にある月照寺のことも「ひとまるさん」と言っているのかもしれません。なににしても、延べ30年近く暮らしていた故郷について、今さら気づくことが結構あります。中学の正課クラブは郷土歴史研究部を選択したので、いろいろ調べたはずなんですけどね。うろ覚えも多いので、一度調べ直したほうがいいのかも、なんて思う出来事でした。


「人麿山 月照寺」サイト
http://www.hitomarusan-gesshoji.jp/

柿本神社」サイト
http://www.kakinomoto-paohall.or.jp/history/index.html