父からの宿題──光回線接続編 - Diary For Paranoid @ hatena

　このたびの父からの宿題はこんな感じでした。

「あんな、（私）が帰って来たら、聞かなと思とったことがあんねん」
「なによ？」
「コンピュータのメールとかするのに、アレ……。ほら、なんとか言う」
「……？」
「なんやっけ、エーなんとか」
「エー？　メール？　回線のこと？　ADSL？」
「それやそれ、それやったやろ。それをな、光にすることにしてん」
「ふうん。もうここまで光回線、来とん？」
「うん。○○さんの家の角まで来とるねんて。それでな、なんかメールもインターネットも電話もテレビも、光回線でまとめたら安なる言うんや」
「そうなん？　実際に安なるの？」
「一応計算したら、安なるねん！（ここだけ自信たっぷり）」
「ほなら、ええやん。そやけど、うち、ジリリリリンの黒電話やで。光ケーブルにしてもあんまり意味ないんちゃうん。そもそも光回線でテレビは無理やろ。なんや、ケーブルテレビに入っとったやん」
「それやがな。電話はFAXつきのプッシュホンに替えようかと思うてんねん」
「今どき、FAX？　オヤジは書類とかメールでやり取りしとるやん。FAX、いるの？」
「なんかな、店やっとる人に『書類、FAXで送って』ってよう言われるねん」
「ふうん。やったら、替えたら？　テレビはどうなんよ」
「テレビもな。なんや２年後くらいには光ケーブルでも見られるようになるんやて。で、今、ケーブルテレビからなんやほら、よう宣伝しとる……」
「地デジ？　地上デジタル？」
「そうそう、それに変えぇて言われとんのやけど。２年後まで待ってな、そんで光のほうが映るようになったら、ケーブルやめて光にしよう思てんねん」
「私は光のことはようわからんけど、オヤジがそれでええんやったら、そないしたら？」
「でな。25日に光回線引く工事があってな。それはええんやけど、26日に光の人がコンピュータの……あの横に置いてある、ほれ、ピカピカ光のつくあれ……」
「……モデム？　ルーター？　それの設定、専門の人に頼んだん？」
「そうやねん。でな、なんやコンピュータの中身をコピーしとけとか、なんや線を用意しとけとか言うねん」
「線？」
「ラ……なんやあるらしいわ。買（こ）うてこなあかんやろか」
「……ラ？　ラ？　オヤジと話しとると、なんや連想ゲームやな。……ああ、LANケーブル？」
「……なんや、そんなんやな（自信なさげ）」
「オヤジがあのパソコン買うたときに、コードみたいなん、何本か付いてなかった？　あと、WindowsMeのCD-ROMも入っとったと思うんやけど。薄い、レコードの小さいのみたいなヤツな。光のサポートの人が言うてはるのは、設定の作業中に手違いが起こったとき、データが消えてしまうとまずいから、外部メディアにコピーしとけいうことやと思うけど。そやなあ、オヤジの使用範囲やったら、書類データだけCDに移して、あとはMeのCDがあったら大丈夫やと思うわ」
「でもな、向こうの人はなんやDVDとかに入れとけて言うてはったで」
「オヤジのデータで、DVDが必要なほどでかいものはありません。ついでにMeではDVDは使えません（のちほど、CDについてもリードオンリーで、書き込みはできないことが判明）。MeのOSの入ったCD、出しといてな」
「そんなん付いてへんかったで」
「ウソや。コンピュータ買うたら、必ずOSのCDも付いてくるはずや」
「でも、なかった」
「あるはずですぅ」
「LANなんとかもなかった」
「ウソやな」
「……ほんでな」
「まだあるんかいな」
「26日は、僕、家におらんねん」
「はい？」
「そやから、（私）、傍についとって見といて。ほんで、向こうが勝手につけてきたメールアドレスをな、こない変えといてほしいねんけど」
（メアドが書かれたメモを渡される）
「……なんで自分が家におる日に来てもらわへんのよ？　私が見とったってしょうがないやろ。自分見とかんと、わからんようになったとき、困るやろに」
「そやねんけどな。見とって、あとで教えて。な。それでな」
「まだあるんかい！」
「メールのな、変わる言うて知らせたいんやけど、それやって」
「なに？　BCC？　一斉同報のこと？」
「なんや前に教えてくれたやん。それ、やってほしいんやわ」
「……ああ、わかったわ。ほな、メアド変更のお知らせは、光の接続終わってからな」
「あとな」
「まだあるんですか」
「ADなんとかのほうの解約せなあかんやろ。それもやってほしいねん」
「……ネットでできるんやったら、やったるけど。あかんかったら、オヤジ、自分で電話しなはれや」
「やって、電話番号わからんもん」
「調べといたるから！」

　オヤジ殿はたしか商工会議所かなんかの「パソコン講座」で学び、当時出たばかりのWindowsMeをお買い上げになったはず。そのときの箱はどこへやりましたか？　それに、なぜこんなに会話が連想ゲームなんですか!?

　結局、25日に光ケーブルの配線工事が終わり、26日に接続サポートも完了。ADSLの解約は、私が調べた番号に、私の携帯電話を使ってオヤジ殿が電話しました（プッシュホン操作が必要なため）。
　解約完了と同時に、レンタルしていたモデムをメーカーに宅配便で送り返すことになり、ちょうどいい大きさの箱を探してオヤジ殿と家中の棚をゴソゴソ。すると、物置の奥でモデムが入っていた箱を発見！　中にギッシリとなにかが収まっています。開けてみれば、WindowsMeのCDからLANケーブルから、コンピュータの付属品に加えて期限切れの「WindowsXPへのバージョンアップ優待券」などなどざっくざく。宝の持ち腐れなオヤジ殿でありました。