Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

今週のお題「お気に入りのおいしい店-2」

たべぞうさん、お楽しみ袋欲しい!

明石 菊水 明石駅店

食べログ 明石 菊水 明石駅店



 明石の自慢の店をもう1軒。
 明石と言えば、目前の淡路島との間で瀬戸内海の播磨灘と大阪湾を絞って隔てる、明石海峡に面した港町です。海峡の幅は3.6km。大きなふたつの海域をきゅきゅっと狭く絞り込んでいるので、潮の流れはとんでもなく速い。鳴門海峡ほどではありませんが、潮の干満により渦が発生するので、明石海峡を泳いで渡ろうなんて自殺行為です。
 そんな海峡の潮流でもまれた魚介類は、身が引きしまります。さらに、渦潮が海底に沈む窒素やリンなどの栄養源を巻き上げることで、植物性プランクトンや海藻類がよく成長し、動物プランクトンを呼び寄せ、これらを餌とする魚が集まるというステキな循環で、脂ののった魚介類が種類豊富に獲れるのです。
 ブランドとなっている「明石鯛」「明石ダコ」のほか、「くぎ煮」「新子」で知られるイカナゴ、ふんわりと香ばしい「焼き穴子」、黒々とした滋味たっぷりの“濃さ"が自慢の「明石のり」など、明石の名物は海の幸がほとんど。
 スズキ・ハマチ・サワラ・メバルカニやエビなどなど季節を楽しむ旬の魚に、ベラやキスも海峡ものはひと味違います。

 さらに、明石は酒造でも知られ、神戸の「灘(灘五郷)」に対して「西灘」と呼ばれています。水は灘で使われる「宮水」と同じ、六甲山系の伏流水。ご存知、「六甲のおいしい水」ですね。そして、酒どころはイコール米どころ。明石を含む播磨平野播州平野)は、酒造に適した「播州米」の産地でもあります。
 
 これだけ条件が完璧に整っているのですから、明石の鮓(すし)が美味しくないわけがありません。なかでも「菊水」は実家がひいきにしているお鮓屋さんで、ここのお鮓は私にとって食べ慣れた味であり、「美味の基準」でもあります。
 明石桜町にある本店はお座敷のある料亭なので、ハレの日や法事など、家族や親戚が集まるときに使っています。
 日常でちょっといいものが食べたいときに持ち帰りで握ってもらうのが、「ステーションプラザ明石 東館」にある明石駅店。電話で「上にぎり4人前にしそ巻2人前、あなごの箱ひとつ。5時半に伺います」とかお願いしておくと、きちんと時間に合うタイミングで握っておいてくれます。家でゆっくり握りたてのお鮓をいただく、至福! やはり長い間食べつけてきたからか、実は本店より明石駅店のほうが美味しく感じるんですよね。

 今は東京住まいなので江戸前のお鮨もいただきますが、あんまり高級なところには行きません。同じ金額を払うなら、明石に帰ったときに「菊水」で食べるほうがいいと思っちゃうんです。また、どこへ行っても「『菊水』の味と比べてどうか」で美味い不味いを判断してしまうので、グルメ評論家にはなれません(笑)。食べ慣れた味というのも良し悪しではあります。


 明石まで来て鮓を食べない手はないですよ、ということで、「菊水 明石駅店」を推薦。店内で春夏秋冬の料理とお鮓をいただけるほか、お土産用の箱鮓もありますので、ぜひ立ち寄ってみてください。