Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

ただ今、インプット中!

 なんとなくまだすっきりしませんが、晩ご飯に米飯が食べられるようになったので、復調してきたもようです。夕べと今日のお昼はうどんがやっとでしたから。
 ほんとに風邪じゃないのか……?

 最近、毎週木曜日の「DVDレンタル半額デー」を利用して、邦画を1本ずつ借りて観ています。これまで視聴したのは『ゲゲゲの鬼太郎』(ウエンツ瑛士が目的)→『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』(ウエンツ瑛士緒形拳が目的)→『姑獲鳥の夏』(妖怪つながりで)→『FLY, DADDY, FLY』(堤真一岡田准一が目的)→『花よりもなほ』(岡田准一が目的)。次は『クライマーズ・ハイ』かテレビドラマの『セーラー服と機関銃』あたりを借りようかな、とか。


 『ゲゲゲの鬼太郎』は、エンタテインメントに徹しているところに好感がもてます。ウエンツ瑛士はじめ俳優さんたちが体当たりの勢いで真面目に妖怪を演じているところがいい。
 特に『千年呪い歌』の夜叉(ソ・ジソブ)と鬼太郎の死闘や、ぬらりひょん緒形拳)の重みのあるセリフにぐぐっと引き込まれました。映画第一弾のラストを引きずっているのか、「人間と妖怪は相容れない関係なのに、なぜ人間を助けなければならないんだ」と後ろ向きなウエンツ鬼太郎も悩ましくてよし! 加えて、ラストシーンには青木ヶ原樹海の「氷穴」のバス停留所が出てきたりして、私にはニヤリものでした(笑)。


 『姑獲鳥の夏』はおもしろく観ましたが、引き込まれるほどではなかったです。『帝都物語』ではハマっていた実相寺昭雄監督独特のカット割りが、『姑獲鳥の夏』ではわざとらしさが先立ってしまって、どうにものめり込めなかったんですよね。とはいえ、キャラクターそれぞれの「らしさ」はよく出ていて、映像ならではの遊びもあって、ファン心のくすぐり部分は行き届いていました。
 個人的には、原作について「ああ、そういう話だったのか」と振り返って理解できたことは大きな収穫(ちょっと変えてあるけれども)。私、「京極堂シリーズ」のなかで『姑獲鳥の夏』だけは、未だに小説のストーリーを把握できてないのです(自分なりに映像化できてないと言うか)。
 実写映画としては、『魍魎の匣』のほうが好み。ケレン味なく、正攻法で映像化してくれたほうが落ち着いて観られます。なんと言うか、京極堂は「ヒーロー」ではないと思うのですよ。どっちかと言うと「探偵」に近い、地に足がついた感じがします(榎木津こそ「ヒーロー」に近いと思うよ)。


 『FLY, DADDY, FLY』は、すごくシンプルだけど、元気が出る作品でした。セットのチープ感といい、単純なストーリー展開といい、漂う雰囲気といい、シリアスとコメディの境い目の曖昧さといい、B級の匂いがぷんぷんするのですが、堤真一岡田准一というふたりの俳優の存在感が「映画」にしています。……名作とまでは言いませんけど。
 ひとり娘が、高校生でボクシングチャンピオンの石原に殴り倒された! 病院に駆けつけた鈴木(堤真一)は、重傷を負った娘をいたわるよりも先に責めてしまう。さらに、石原は名門校に通う名士の息子で、校長も担任も金で片づけようとする。彼らに抵抗できなかった鈴木は、娘からも妻からも冷ややかな目を向けられることに……。
 外に怯えて病室から出られなくなった娘と黙々と娘に付き添う妻に顔向けできるようにと、鈴木は刺し違える覚悟で石原の高校へ殴り込むが、そこは落ちこぼれが通う三流高校だった。
 高校を間違えるという失態に決死の思いも霧散し、落ち込む鈴木。しかし、そこで小柄な体躯や年齢からは想像できない驚異的な戦闘能力を誇る朴舜臣(パク・スンシン/岡田准一)という少年に出会い、成り行きで彼から闘い方の手ほどきを受けることになる。無茶とも思える特訓を課せられるうちに、鈴木は、クール&クレヴァーな舜臣の、理不尽な暴力に命を奪われそうになり、「守ってくれる父親」を求め、あきらめた過去を知る。舜臣もまた、娘のために、出世の道を投げ出し、自尊心を折ってもがんばる鈴木の姿に、次第に心を開いていく。
 そして、ついに高校生ボクサー・石原とサラリーマン・鈴木の対決の日が来た!
 とてもきれいな大団円を見せてくれる、イヤな後味を残さない映像作品です。なんとなく『木更津キャッツアイ』に通じるところがあるかな。注目は舜臣の「鷹の舞」と鈴木がラストに駆け出すシーン! まさに「FLY!」。


 『花よりもなほ』は、なんかいろいろ惜しい作品です。なによりも「もうちょっと尺が短くてもよかったんじゃない?」と思いました。
 岡田准一扮する青木宗左衛門が抱える「仇討ち」と赤穂浪士の「仇討ち」を同時に進行させ、最後にうまくすくい上げるストーリーには「そう来たか!」と膝を打ちました。しかし、いかんせん、そこに至るまでが長い。江戸の底辺の長屋の暮らしをこれでもかと見せてくれたのは情趣に浸れておもしろかったですが、人情ものと言うには、長屋の住人たちと主人公・青木への関わりが希薄。かと言って、丁寧に描かれた住人たちひとりひとりの事情が最後に収束されるわけでもなく……。人間模様が散らかされたまま終わったような印象を受けました。
 特に青木が松本に帰るエピソードはなくてもよかったと思うのですよ。青木が決意するまでを、長屋暮らしの人情話だけで組み立てたほうがすっきりしたのではないか、と。1時間半ほどにまとめられそうなところ、2時間以上あるために集中力が切れます。
 そんな冗漫感漂うなかでも、ひとクセもふたクセもある長屋の連中にいいようにタカられ、ツツかれしている青木の表情がステキです。特にラストの笑顔がいい!
 ということで、岡田准一の時代劇な演技を堪能するにはいい映画です(笑)。


 ほかにも、テレビで『博士の愛した数式』と同じ日にNHKの『刑事の現場』の最終回を観て、寺尾聡の演技の広さに感嘆したりしました。
 『博士の愛した数式』は泣けました! 『Dr.コトー診療所』といい、吉岡秀隆は泣かせる演技がうまいですね。それに寺尾聡の深い演技が相まって、すっかり気に入りの映画になりました。数字大好きの甥がもう少し大きくなったら、見せてやりたいです。

 どうやら、今はインプットの時期らしいです。





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