映画『クレアモントホテル』は英国独特のコメディタッチの感動ドラマ
キネカ大森で『クレアモントホテル』と『ヤコブへの手紙』を観てきました。キネカ大森の「名画座2本立て」は、単館ロードショーなどで見逃したマイナー映画が2本1300円で観られてしまう、ステキ企画! 水曜日と毎月1日はサービスデ―で、さらに1000円に!
『クレアモントホテル』は、人生の最後を家族から自立して過ごそうと、雑誌の広告で見たロンドンの「料理自慢のステキなホテル」にやってきた老婦人の物語。しかし、そこはひなびたホテルで、滞在しているのは孤独でエキセントリックな老人ばかりだった。
老婦人はロンドンに住む孫と会おうと電話するも、留守電になっていて、録音に残した折り返しの電話は何週間待ってもかかってこない。ホテルの住人たちは、彼女が孫からの電話を待っているのを知っていて、「謎の孫」とか言う始末。
ある日、通りで転んだ彼女は、ハンサムな青年に助けられる。お礼に彼をホテルの食事に誘った彼女は、ホテルの住人たちに彼を孫と紹介してしまう。
普通の人のちょっとした言動のクセや、詮索好き、教えたがりといった少々迷惑な性格をマンガ的に強調してコメディに仕立てながら、メインテーマはしっとりとした感動ドラマという作品をつくらせたら、英国人はうまいなあと思います。主役の名優ジョーン・プロウライトの演技がまたハンパない!
パリの道端で死んだら、ずっとそこに放っておいてくれる。ロンドンの道端で死んだら、寄ってたかって生き返らせようとしてくれる。というのが私の持論ですが、やっぱりそうだよねえと思わせてくれる映画。久しぶりにウイットに富んだブリティッシュ・イングリッシュにどっぷり浸って、耳がとっても幸せでした。
『クレアモントホテル』公式サイト:http://www.crest-inter.co.jp/cl-hotel/
『クレアモントホテル』予告編:http://www.youtube.com/watch?v=6UaYFNO7H_E
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