Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

映画『パシフィック・リム』で、なにもかもが規格外の3D映像に圧倒される!



 『パシフィック・リム』3D吹替版鑑賞。これまで3D映画は4作しか観ていませんが、一番、3Dの見え方を理解して効果的に利用している作品という印象をもちました。映像の迫力がすごかったです。ロボットがコンテナトラックつかんで、タンカーつかんで、怪獣をタコ殴り! ソードやビームといった武器もあるのですが、基本はどつく、投げ飛ばす、押さえ込むのロボットVS怪獣ガチンコプロレス戦!(笑)
 私がもつ日本の特撮のイメージには戦いの流れの陳腐さや、中に人が入ってる、人形を撮っている、合成しているとわかるチープさがあって、それがひとつの味だと思っています。
 でも『パシ・リム』はそういう陳腐さやチープさとは無縁。もちろんVFXの進化があってこそですが、さらにロボットと怪獣の戦闘について構図や撮影アングルが目まぐるしく変わって飽きさせません。
 また、カメラ位置がものすごく近い。3Dで観ていると、ライド型ビジュアルシミュレーションのアトラクションに乗ってるような気分になりました。なるほど4DX(体感型)劇場と相性がいいはず。


 なにより「ほう」と思ったのは、ビルの破砕シーンや街の破壊シーンのすぎるくらいの豪快さ。私はさほど映画を観ているわけではありませんが、人間が居住している建物や都市の破壊シーンって、跡形もなくというほどのものは夢だったり、異次元だったり、あり得たかもしれない未来だったり(それを阻止するとか)で、映画内での「現実」についてはどこかやりすぎないリミッターがあるように感じていました。
 でも最近それが無くなったような気がして、『パシ・リム』で確信しました。この映画、容赦がない! 人間の営みを嘲笑うがごとく高層ビルは怪獣の一歩、尻尾のひと振りで破壊されるし、戦闘で投げ飛ばされた怪獣やロボットにまた壊される。ロボットのパイロットも、必殺技を放つ前に強襲されて戦闘不能になったり、海中に押さえ込まれて溺死したり。
 そこに二人の博士絡みのコメディがちょいちょい挟まれるので、深刻になったらいいのか、笑い飛ばしたらいいのか、複雑な気持ちに(笑)。


 あと、パイロットがロボットに搭乗、出撃するまでの作業や衝撃に耐える時の操縦席の機器の動作、怪獣の脳の触手がガラスにぺとりと吸着する様子など、神経質なほど画面に細かく動きが組み込まれているのが、ギミック好きにはたまらん感じ。


 カテゴリー5の怪獣がダイオウイカに見えたり、怪獣の寄生虫ダイオウグソクムシみたいだったりv マコに『銃夢』のガリィを、幼いマコを助けるペントコストに『ゼーガペイン』のシマを感じたり、戦闘中は「猛と舞の 猛と舞の 合体技だダダッダー ガ・キーンアタック!」が頭の中でヘビロテしたり、いろいろ大変な映画でした(笑)。


 そして、ロン・パールマン扮するハンニバルは無双でした。エンドロールが始まっても、すぐに席を立たないように。


 映像のことばかり書きましたが、監督が脚本を務めただけあって、物語もしっかりしてますよ。


 内藤泰弘先生が『パシフィック・リム』、お好きのようですが、確かに内藤作品と親和性が高そう。『血界戦線』をデル・トロ監督が映像化されたら、毎週、映画館に通いそうな予感がします。吹き替えキャストはもちろん、VOMIC版と同じで!(笑)


 『パシフィック・リム』サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/pacificrim/
 『パシフィック・リム』予告編:http://www.youtube.com/watch?v=LIw5DFz0ObQ
 


<追記>
 【独占映像】『パシフィック・リム』のハンニバル・チャウ役:ロン・パールマンの字幕付きインタビュー映像 : Kotaku JAPAN http://www.kotaku.jp/2013/08/prim_ron_perlman.html
 相変わらず、よく響く、存在感のある声をしていらっしゃる。63歳とは……いつまでも活躍していただきたい!


 『パシフィック・リム』のハンニバル・チャウ役のロン・パールマン。彼は『ヘルボーイ』のヘルボーイ役など、ギレルモ・デル・トロ監督作品と縁の深い役者さん。
 私にはTVドラマ『美女と野獣』でリンダ・ハミルトン演じる美女キャサリンを守る野獣ヴィンセント役で印象深いです。彼の「青銅の声」がすばらしいんですよ! 『薔薇の名前』のサルヴァトーレ役も怪演。特殊メイクバリバリの奇矯奇怪な役をやらせたら、パールマンの右に出る者はいないんじゃないかと思います。