映画『ブロークンシティ』は人間の普通サイズの変化を堅実に描く硬派なサスペンス作品
『ブロークン シティ』は派手より堅実を選んだ映画。
一日一日を金にあくせくしながら暮らし、恋人の成功にもやもやする普通の男が、誇りと正義に目覚めていく。ただし、新たな能力や強力な武器を手に入れるのではなく、あくまで普通サイズで。
その普通サイズの変化を、マーク・ウォールバーグが細やかな演技で見せてくれます。「ヒーローを探すな。ヒーローは自分の内にいる」という言葉のまさに具現。
対するラッセル・クロウはなかなかイヤらしい演技。正義の役どころでもどこか含みのある表情をする方ですが、今回はそれがイヤらしく全開! 現職市長として出馬するニューヨーク市長選において手練手管を披露してくれます。
きれいに事件が片付くところ、脚本は悪くないのですが、気になる箇所がちらほら。
タガートが警察官を辞めて三流探偵になることになった7年前の発砲事件に恋人のナタリーが関わっているのですが、その真相がわかった時に彼女が絡まないとか。
市長選対立候補のヴァリアントと彼の右腕のアンドリュースとの信頼関係を最初にしっかり描いてないから、タガートの罪悪感を揺り動かすには少々弱い動機になってないかとか。
でもこれらはタガートに感情移入してしまったからこそ気になることかもしれません。
アメリカの市長選挙の仕組みやいかにホモセクシャルについて過敏かなど、知ることも多い映画でした。
『西部警察』より『特捜最前線』のほうが好みの方に向いてると思います。そして私は『特捜最前線』派(笑)。
『ブロークンシティ』予告編:http://www.youtube.com/watch?v=vKr0LYiFE4M
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