Diary For Paranoid @ hatena

思いつくまま書くブログ。最近は窪田正孝出演作品感想に特化してます(笑)。

「緑内障」について

 14日の「日記」をUPしたら、「緑内障」で検索されている方もいらっしゃるようですので、私の場合をもう少しくわしく書いておきます。

 緑内障とは、40歳以上の人の20人に1人は罹患していると言われるポピュラーな眼の病気です。
 眼球には網膜に映し出された映像を脳に伝えるための視神経が張り巡らされており、それが1本の束となって脳へ向かうところを「視神経乳頭」と言います。その視神経乳頭が眼球の圧力で押しつぶされると、束になった視神経のうち何本かは栄養が行き渡らず死滅します。視神経が死滅した部分の網膜の映像は、脳に情報を送る手立てが無いため欠損します。これが視野欠損。緑内障が恐れられる理由です。
 人間の眼というのは実によくできていて、片方の眼の視野が部分欠損していても、もう一方の眼で二重に見ているので、欠損しているかどうか気づけません。「視界が暗いな」「視界がモヤってる」「黒い影に隠れて見えない部分がある」などの自覚症状が現われたときには、視野のほとんどが欠損したか、両眼の中央に欠損が生じた状態。欠損した視野が回復することはないので、治療を始めても、「視界がおかしい」と気づいた、そのままの状態で暮らすしかありません。「緑内障は早期発見が肝心」と言われる所以です。

 私の場合、眼球を満たす房水を排出する部分にある「隅角」というのが生まれつき狭くて、眼を酷使して眼圧が上がる→眼圧に押されて狭い隅角がより狭まる→房水を排出できない→房水がどんどん溜まる→眼圧がどんどん上がる→眼球の圧力が視神経乳頭を圧迫→視神経が死滅→緑内障というパターンにはまりやすいというのは、以前から指摘されていました。今の仕事は眼圧を上げやすいので「仕事を変えたほうがいい」とも言われたのですが、40歳過ぎて仕事をホイホイ変えられるなら苦労はしませんわ orz。
 長時間パソコンを見続けたり、細かい字を見続けたり、徹夜作業で眼を休めないなど、眼圧を上げるようなことはしない。一年に一度は眼科医院で検査を受ける。などと言われていた矢先に飛蚊症が起こり、「ああ、やっちまった!?」と思って眼科医へ。飛蚊症の原因は眼底出血と生理的なもの(早い話が、老化)だったわけですが、「眼圧が高くなっている」ということで視野検査を勧められました。その結果、左目の視野が6分の1ほど欠けていることが判明した、という次第です。
 
 緑内障を、と言うか、視野欠損を進行させないためには、眼球が視神経乳頭を押しつぶさなければいい。そのためには眼球の圧力を正常値に保てばいいということで、緑内障の治療は点眼薬による「眼圧コントロール」がメイン。新宿の医院では、眼圧を下げるための「チモプトールXE点眼液0.5%」を処方されていました。最寄り駅のクリニックで処方されたのは、昨年末に発売されたばかりの、眼圧を下げつつ、血流もスムーズにするという「タプロス点眼液0.0015%(タフルプロスト)」。どちらも1日1回の点眼です。ただし眼圧の高さや症状によって、2、3種類の薬液を使ったり、1日の回数もまちまちのようですので、あくまでも私の場合ということで了解ください。
 けったいな副作用があるのは「タプロス」のほう。結膜充血(点眼して1週間ほどはうさぎの眼になるらしい)や睫毛の異常(睫毛が長く、太く、多くなるなど)、眼のまわりに薬液がついた場合、黒くなる(色素沈殿)などがあるようです。リアクションに困る副作用だ……。

 なっちゃったら、しょうがない。一生涯つき合っていくしかない慢性進行性の病気ですが、医師の指導を守って眼圧コントロールと定期的な検査さえしていれば、生活自体は変わりません。食事制限もないし、アルコールもOKだし!
 眼圧が上がるとてきめん、頭痛や眼痛、吐き気がクるので、自然と眼の状態に気を配るようになりますしね。孫悟空の輪のようです。


 とにかく早期発見が大切! 私も検診で以前から「ヤバい」と言われていたことと飛蚊症のおかげで早くに治療を始めることができました。40歳を過ぎたら、年に一度は眼科医の診察を受けられるといいと思います。まず眼圧測定と眼底検査。そこで異常が認められれば、要予約の視野検査を勧められます。視野検査で「視界が欠けている」とわかれば、「緑内障」と診断されます。
 眼圧測定では空気を当てられるたびに目を閉じてしまって、必ず一度は「もう一度、空気当てますね。しっかり目を開いてください。はい、まばたき我慢!」と言われてしまう私ですが、検査も治療も痛くもなければ、気持ち悪くもありません。
 ただし緑内障は検査機器が必要になるので、かかりつけではない眼科医院に行かれるときは、緑内障を扱っているかどうか、問い合わせるか、サイトなどで確認されてからのほうがいいかもしれません。


緑内障プラス」サイト
http://www.ryokunaisho-plus.jp/

「目と健康」シリーズ No.10「特集:緑内障
http://www.skk-health.net/me/10/

日本眼科学会サイト「目の病気 緑内障

http://www.nichigan.or.jp/public/disease/ryokunai_ryokunai.jsp